こんにちは、柿本です。
ウイスキーブログ第3回目です。
写真はグレンドロナック15年・12年です。
僕が大好きな蒸留所の一つ。
その最大の特徴はシェリー樽熟成だということ。
「シェリー樽」
ウイスキー業界のあちこちで耳にしますね。
そもそも樽熟成とはどういうことなのでしょうか。
そんなわけで、今回は樽についてのお話です。
ウイスキーが琥珀色をしている理由、それは樽の色です!
蒸留したばかりのウイスキーは無色透明です。ウォッカといっしょ。
それを樽に入れ長期間熟成することで、琥珀色に変わっていきます。
それに伴い、アルコールの刺々しさが薄れ、香りや味わいに深みがでてきます。
そこで問題となるのがどのような樽で熟成させるか、ということですね!
一般的なのはホワイトオークです。
ホワイトオーク樽は、バニラやココナッツの香味を生みます。
(ちなみにバーボン・ウイスキーはこのホワイトオークの新樽の内側を焦がしたものを使用するというルールがあります。内側を焦がすと熟成が早まるようですね。もっとも今回はスコッチの話ですので、バーボンのことはまた今度で。)
他にはスパニッシュオークが有名でしょうか。
日本特有のミズナラという材木で作った樽もあります。
(ミズナラは特徴的な香木の香りが楽しめますが、かなり高価。『山崎』の限定品などでています。最近ではシーバス・リーガルが一部ミズナラ樽を使用した日本限定のミズナラ・エディションを出しましたね。)
スコッチの樽を語るうえで(まぁジャパニーズもいっしょですが)、もう1点大切なことがあります。
それは別のお酒を熟成させた樽を再利用するということ。
何のお酒を熟成させた樽を使用するかによって香味が変わってきます。
主流はバーボン樽。
バーボンは新樽を使用しないといけないルールにより、
一度熟成に使ったバーボン樽は再度バーボンの熟成には使用できません。
その空き樽をスコットランドへ輸出し、ウイスキー熟成に使用します。
バニラやシトラス系フルーツ、蜂蜜やクリームの香味に例えられることが多いでしょうか。
もう一つの主流がシェリー樽です。
シェリー酒とは、スペイン産の強化ワインです。
単純にシェリー酒といっても、ドライなものから極甘口なものまで様々。
日本ではドライな味わいのフィレが有名ですが、
ウイスキー熟成で使用されるのは、甘口のオロロソやペドロ・ヒメネスです。
そのシェリー樽で熟成したウイスキーはナッツやドライフルーツのような重厚な香りが特徴的です。
シェリー樽、日本では絶大な人気があります!
スコッチのシングルモルト、日本での売上1位のマッカランもシェリー樽熟成です。
(ちなみに世界一売れてるシングルモルトはグレンフィディック)。
『山崎』や『余市』なども、熟成年数が長く高価なものはシェリー樽熟成モルトの比率が高いです。
不思議ですよね、バーボンにしてもシェリー酒にしても、
本来の目的を終えたはずの樽たちが、さらに長い年月をウイスキーとともに過ごすんですよ。
世の中分からないものですね。
その他にもポート・ワイン樽や梅酒樽など様々な樽があります。
もちろん、バーボン樽とシェリー樽で熟成させたモルトを混ぜたウイスキーもあります。
(むしろ、いろんな樽のモルトを混ぜて発売しているものの方が圧倒的に多い。)
樽もウイスキーの楽しみの一つですね!
最後に、グレンドロナック銀座ボトルを。
N.B.A.(日本バーテンダー協会)銀座支部長がスコットランドに買い付けに行った限定品。
珠玉のシングルカスク。かなり美味しいです。
銀座にある名の知れたバーなら置いてあると思います!
ではでは。
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ノンエイジの魅力 ” 山崎 LIMITED EDITION 2014 “