こんにちは、柿本です。
先日、イギリスのウイスキー専門誌で、
『山崎 シェリーカスク 2013』が世界一の評価を得ました。
それにも驚きましたが、今年の5月にもっと驚いたことがありましたね。
ウイスキー業界にも激震が走る出来事だったと思います。
それは・・・
日本のサントリーが、アメリカのビーム社を買収したというビッグニュースです。
ビーム社といえば、『ジムビーム』を手掛けるバーボンの最大手。
その買収額、なんと160億ドル!! 1兆円越えです。
すごいですね。これでサントリーは世界5大ウイスキーを全て手中に収めたわけです。
(ちなみに5大ウイスキーとは、スコッチ、アイリッシュ、バーボン、カナディアン、ジャパニーズです。)
シングルモルト『山崎』やブレンデッド『響』など、世界的に評価の高いウイスキーを作る技術力。
それに加え、販売力や企画力も優れていた結果ですよね。
今回ご紹介するのはそれとは相反し、2012年に閉鎖した蒸留所です。
メルシャンが所有していた「軽井沢蒸留所」。
なぜ閉鎖したのか…
実はこの軽井沢蒸留所で作られていたウイスキー、ものすごく評価が高いです。
ゴールデンプロミス種麦芽とシェリー樽熟成にこだわるなど、
ウイスキー作りへの力の入れようは生半可なものではなかったようです。
その証拠に、閉鎖後にストックしてあった樽は、
本場スコットランドのボトラーズメーカーにほぼ全て買い取られました。
そのボトラーズメーカーから限定発売された一本。 『ASAMA 50.5』
シェリー樽熟成品。ほんとに美味しい。
香りも味も文句ありません。
同じシェリー樽系のマッカランやグレンドロナックと比較しても見劣りするどころか、
個性的で完成度も高い気すらしてきます。
それほどの技術を誇った蒸留所が閉鎖してしまうとは悲しいことですね。
「良いモノを作る = 会社が儲かる」 ではないようですね。
大資本へと成長し社会的評価を得た山崎蒸留所、閉鎖に追い込まれた軽井沢蒸留所。
比較したとき、経営の難しさを感じます。
良いモノやサービスを提供するのは当たり前、その先どうするのかが大切なのかもしれません。
軽井沢蒸留所閉鎖前、最後の限定品。
1995年蒸留 16年熟成 ルージュカスク ALC.69.7度
ほんとに感動できる一杯です。
シェリー樽メインの軽井沢蒸留所で、ルージュカスクというのは少し珍しいですね。
びっくりするくらいアルコール度数が高いですが、ツンとした感じは全くありません。
まぁ紹介しといてなんですが… これを飲めるバーは、ほぼないと思います。
仮にストックボトルがあっても出してくれるかどうか…
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ノンエイジの魅力 ” 山崎 LIMITED EDITION 2014 “