こんにちは、柿本です。
ちょっと前にドラマ『半沢直樹』の原作本をご紹介しましたが、
(そのブログはこちら)
今回はその続編。
半沢直樹が証券子会社に出向になった『ロスジェネの逆襲』。
そして、再び本店の次長に返り咲いた最新作『銀翼のイカロス』。
『ロスジェネの逆襲』は僕ら世代が読んで、とても共感できる内容でしたね。
ロストジェネレーション。 「失われた世代」
就職氷河期と呼ばれた時期(1995年~2005年)に就職した世代をそう呼びます。
2004年に就職した僕はまさにその世代の人間なわけです。
失われた世代…
大学4年生のときに、なかなか就職が決まらず涙をながしていた友人たちを思い出します。
ちなみに半沢直樹は「バブル世代」と呼ばれる絶頂期に就職した世代です。
会社を拡大するために、どんどん人を受け入れた時代。
バブル崩壊後、当然その世代の方たちがダブついて…
ロスジェネが就職する先がないという事態に陥ったわけです。
『ロスジェネの逆襲』に登場するロスジェネの人間もそんな社会への不満を抱えています。
能力があるのに評価されない。
本店の銀行から左遷で出向させられてきた半沢直樹は部長職。
なんとかその証券会社へ就職したロスジェネの人たちは評価対象ですらない。
でも、それと同時に「バブル世代」の人たちは、その上の「団塊の世代」に対する不満を抱えています。
高度成長期に隠された悪しき習慣。 粉飾決算も然り、上司たちの癒着も然り、責任転嫁も然り…
それは「団塊の世代」作った社会だと。
半沢直樹がその「団塊の世代」との戦う姿が痛快だからこそ、このシリーズに興味を持っていたのですが、
『ロスジェネの逆襲』を読んでちょっと違うかもと思いました。
半沢直樹の面白さは、それだけじゃないな!って。
逆に自分が批判される世代という立場に立たされたとき、
半沢直樹は本当の意味で悪しき社会を変えられるのはロスジェネかもしれないと考えます。
(詳しくは本を読んでください。笑)
そんなロスジェネから信念を問われ、半沢はこう答えます。
「正しいことを正しいと言えること」
その信念を曲げないからこそ、半沢直樹は面白いのだと思いました。
「倍返しだ!」で話題にはなりましたが、仕返しすることだけが面白さの要因ではありません。
世の中キレイごとだけでは渡り歩けないかもしれないけど、
信念を曲げないことが大切なのかもしれません。
本音と建前。そんな日本人の気質も嫌いではないですけどね。
長くなり過ぎたので、『銀翼のイカロス』については、また今度書きます。
ではでは。
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